紅一点

夏の日々

こんにちは、みどりンです。

8月、森の緑は深いです。

その中にあって、きわだつ紅色。

今日のちょこっと自然は、夏の樹木に咲く数少ない花のひとつ、サルスベリです。

サルスベリは漢字で百日紅。

濃い緑色の樹々の間で、鮮やかな紅色が目につきます。

もっと近寄ってみましょう。

まさに名は体を表す、紅色です。

みどりンは恥ずかしながら、百日紅という漢字表記をサルスベリと読めるようになったのは大人になって随分たってからです。

だって 百日紅と書いて「サルスベリ」という読み方、どうやっても想像がつきません。

それで調べてみたら、「猿滑り」という漢字表記もあると分かりました。由来は、幹がツルツルなので登ろうとする猿が滑るからだそうです。

なるほどこれなら「サルがスベル」から、「サルスベリ」と読めますね。こうしてついた名前に、紅い花が百日間ほど咲き続ける様子を表す当て字で「百日紅」という表記が後付けされたようです。今日も一つ知識が増えて勉強になりました。

幹の様子はこんな感じです。確かにツルツルな部分もあります。

サルスベリの原産地は中国南部です。日本へは江戸時代の前に渡来したと言われています。

この花の鮮やかな色、華やかな咲き方は、いかにも中国の花らしいですね。今回のタイトルの『紅一点』の感じで、深い緑色との鮮やかなコントラストでしっかり目立ってますものね。日本古来の花はもっと控えめなものが多い気がします。

サルスベリは花言葉も「雄弁」「愛嬌」「あなたを信じる」で、とても似合っています。

百日紅にはよく知られた伝説があり、その舞台は朝鮮半島です。この木は原産地の中国南部から、朝鮮半島へ、そして日本へと渡った来たのでしょうかね。

伝説の内容は、悲恋物語です。

龍神に生贄にされそうになっていた少女を、旅の途中に通りがかった王子が助けました。二人は恋に落ちましたが、旅を続ける王子は百日後に迎えに来る約束をしました。ところが帰ってみると少女はすでに亡くなっており、王子は嘆き悲しみました。

そして少女の眠っているお墓から生えた木には美しい紅色の花が咲き、百日も咲き続けたために、百日紅と名付けられたということです。これが「百日紅」という表記の由来です。

今日は真夏の林に彩りを添えてくれる花、百日紅を紹介しました。

この花が咲くころから、夏はもう後半です。

今は濃い緑色の樹々もほどなく衣替えの季節を迎えるということですね。

今のうちに夏色の深いグリーンを堪能しておきたいと、今日も出かけるみどりンでした。

では、また!

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